令和6年5月22日にアーミテージ元米国国務副長官が来日し、岸田総理と上川外務大臣と意見交換をしたと外務省メルマガに出ている。
アーミテージ氏といえば、”対日外交の指針としてジョセフ・ナイらと超党派で作成した政策提言報告「アーミテージ・レポート」” が2000年に提言されたことで有名である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B8
その後レポートは数年おきに出され、今年2024年に第6次レポートが出ている。解説、解釈はいつものように様々だが、中国の東アジア制覇を狙う動きが急であり、同じく東アジアの制覇を狙うロシアが結託していて実際に東欧のウクライナで米軍の分散を狙って戦乱を引き起こしている。腹黒い中国は表向きは無関係を装い、ロシアが敗戦濃厚になるとロシアを裏切っているが台湾侵略ヤルヤル詐欺も何時までも引き伸ばせず、いつ実行するか分らない状況である。
技術革新も経済成長も自由な社会の中から生まれる。中国もロシアも民主主義否定の独裁主義国家であり経済成長に必要な技術革新は自由主義諸国に比べて不得手で、対外侵略と泥棒戦術を用いて生産技術の向上を図ってきた。彼等は格好付けに色々な言葉を使うが要するに泥棒戦術である。
これまで中国は欧米の財界を騙して技術を盗んできたが、中国の巨大人口が生み出す巨大消費に目が眩んできた欧米の財界も今やっと中国、シナ人の野心に気付いたように見える。いまや「西側」民主主義諸国は政府だけでなく経済界も中国潰しに一致協力しているように見える。米国を中心とする「西側諸国」の締め付けで中露の現実は経済の急落で大衆の生活は急速に苦しくなっていると伝わる。
自由と民主主義が支配する世界を実現しようという努力には膨大な経済力と資金と科学技術を必要とする。第二次大戦後その目標へ向け、世界を主導しようと一番努力してきたのは米国である事は確かである。勿論、米国の内政にも対外活動にも非難されるべき点は多々ある。1968年に大学に入学し、1972年に卒業して共産主義者の主張を嫌というほど無理やり聞かされた身としては共産主義の主張がどれほど嘘に塗れたものであるかを実感している。
米国では自由で活発な言論で米国社会が良い方向に成長してきていることが外国から見ていても良く解る。これからもかなりの長期に亘って米国の主動力は発揮されるであろう。
USA成立頃は人種差別が残酷なほど酷かったといわれるが、現在は無くなったとは言えないらしいが遙かに社会思想は成長しているし、多くの途上国の事情を聞けば、米国を始めとする「西側」諸国、とりわけG7各国は社会思想発展の先導役としての役割を果たしているように思う。
米国を非難する人々は世界中に無数に居ても、ではもっと良い努力をしてきた国はあるか?志は良くても国力がなければ世界を良い方向へ導くことは不可能である。やはり見通せる将来に於て米国に代わって指導力を発揮できる国は私には見当たらない。米国批判は勿論今後も必要である事は当然だが。
その米国も世界を良い方向へ導く活動への負担が、さすがに大きくなりすぎて対外貢献を縮小しようという意見がかなり以前からある。米国は大西洋と太平洋に挟まれていて、欧州にもアジアにも無関心でいられる地理的位置にある。現代世界は移動手段が飛躍的に発達して欧州やアジアとの米国経済の関わりは切っても切れない関係になっているので米国が欧州やアジアに無関心になることはありえないが。
それにしても米国財政負担はかなり重い。それでアーミテージ・ナイレポートのような意見が出てくるのも当然ではないだろうか。
日本人には1990年代の苦い経験がある。日本は米国の経済界から米国政府を通じた徹底的に不公正な政策圧力を受け、第二の敗戦と自嘲するほど酷い経験をさせられた。其れが今も日本の保守層の対米不信感となっていて、アーミテージレポートを素直に評価できない下地となっている。
私の推測だが、米国財界の対日政策の背後には中国政府と民族帰属意識で定義する「シナ人」の唆しがあったのではないかと見ている。シナの陰謀は鄧小平が実権を握り始めた1977年頃からではないだろうか?イランのホメイニ革命も背後は中国なのでは?この推測はその後の中国、イランなどの動きからの推測である。そう仮定すると色々合点が行く。
日本の対中ODAは1979年に始っている。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/data/chiiki/china.html
世界を主導するには負担が重過ぎることに音を上げている米国を支える国が、世界の安定のために是非必要である。そしてそれが出来そうなのが日本しか見当たらない。他にドイツであるが、ドイツは日本同様に主権国家ではなく、EUの括りもあるしEUの盟主はフランスである。やはり此処は日本が努力する必要がある。ドイツ通貨はユーロだが日本は「円」。「円」は対外純債権額世界一で、外貨準備も世界一。経常収支も毎年、超巨額。足りないのは軍事力。軍事力を持たない国が悲惨な事はウクライナが自国を犠牲にして教えてくれている。日本には中国の侵略を誘導しようとする日本国籍人達が多数住み着いている。この情況を作り出したのは米国の占領政策に原因があると言うのが日本の保守層の一致した見解。私もそう確信している。そして「保守」にも多数の偽日本人が入り込んでいる事も知られている。彼等と彼等に騙されている純日本人は日本が米国の戦略に乗せられての再軍備をすると日本が犠牲になる!とんでもない!と警告する。
アーミテージレポートに沿って日米関係を再構築するべきだが、その前に偽日本人の排除が不可欠なのは論を俟たない。
下に外務省のメルマガの記事を貼り付けておく。
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アーミテージ元米国国務副長官による岸田総理大臣表敬 令和6年5月22日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/pageit_000001_00657.html
5月22日午前10時30分から約15分間、岸田文雄内閣総理大臣は、リチャード・アーミテージ元米国国務副長官(Mr. Richard Lee Armitage, Former Deputy Secretary of State)による表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。
冒頭、岸田総理大臣から、訪日を歓迎するとともに、アーミテージ・ナイ報告書の作成を始め、日米同盟の強化に向けたアーミテージ元副長官による長年の取組に敬意を表する旨述べました。
岸田総理大臣から、4月の米国公式訪問における成果について述べた上で、外交、安全保障、経済、宇宙等の様々な分野で日米の連携を益々強化していきたい旨述べ、アーミテージ元副長官からは、岸田総理の米国公式訪問及び議会演説の大きな成功に祝意が示されました。
両者は、我が国を取り巻く地域情勢についても意見交換を行い、日米同盟の重要性を改めて確認しました。
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アーミテージ元米国国務副長官による上川外務大臣表敬 令和6年5月22日
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_00705.html
5月22日午前11時15分から約15分間、上川陽子外務大臣は、リチャード・アーミテージ元米国国務副長官(Mr. Richard Lee Armitage,Former Deputy Secretary of State)による表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。
冒頭、上川大臣から、訪日を歓迎するとともに、本年4月に引き続き、長年にわたり日米同盟の強力な支持者である元副長官と意見交換を行えることを嬉しく思う旨述べました。
上川大臣から、岸田総理大臣の米国公式訪問を経て、日米関係は更なる高みに引き上げられるともに、日米は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持・強化するグローバル・パートナーとなっている旨述べた上で、両者は、日米同盟の更なる強化に向けて意見交換を行いました。
両者は、我が国を取り巻く地域情勢についても意見交換を行い、日米同盟の重要性を改めて確認しました。
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アーミテージ氏関連とは別に報道官の会見録がメルマガに掲載されている。
【ウクライナへの融資「肩代わり」論】は質問自体が馬鹿馬鹿しい。報道官の応答のとおりだが、質問者の根拠が政府などの権威があるところからではなく一部動画では話にならない。こういう質問者は二度と呼ぶべきではないだろう。
【台湾に関する中山石垣市長のX投稿】も勉強不足。「我が国の台湾に対する基本的立場というものは、1972年の日中共同声明を踏まえて、非政府間の実務関係として維持していくというものです」と述べる報道官の言い回しを良く研究するべきである。
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小林外務報道官会見記録 令和6年5月22日(水曜日)16時00分 於:本省会見室
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/kaikenw_000001_00051.html
・ウクライナへの融資「肩代わり」論
【読売新聞 大薮記者】ウクライナ支援についてお伺いいたします。先日、岸田総理が、米国を公式訪米されて、米国の上院下院の指導部と面会された際に、米国によるウクライナへの融資を日本が「肩代わり」する約束をしたという指摘が、一部動画などでなされ、また、自民党議員からも問題視する発言が出ています。事実関係が、どのようなものだったのか、お聞かせください。
【小林外務報道官】まず、お尋ねのようなやり取りはありませんし、お尋ねのような、日本が「肩代わり」を行うというようなことも一切ありません。
その上で申しますけれども、4月24日に、米国において、ウクライナへの追加支援を含む予算法案が成立して、米国政府が、その成立した予算に基づいて、今般、ウクライナに更なる支援を供与することを、日本政府としても、歓迎しています。
この上院での、本件予算法案審議等の過程においては、複数の議員が、岸田総理による連邦議会での演説の内容に言及されています。岸田総理が演説において、ロシアによるウクライナ侵略に言及しながら、米国のリーダーシップが必要不可欠であると訴えたメッセージが、連邦議会の議員にしっかり伝わったのではないかと考えています。
いずれにしても、冒頭に述べましたように、この予算法案の成立に、日本政府による「肩代わり」などの関与というものは一切ございません。
・台湾に関する中山石垣市長のX投稿
【琉球新報 明記者】沖縄の石垣市の中山市長が、自身のSNSアカウントで、「台湾は世界が認める国家です」と投稿されました。日本政府の立場と、今後対応されることが、何かありましたら教えてください。
【小林外務報道官】御指摘の投稿は承知していますが、地方自治体の市長の個別の言動について、政府としてコメントすることは差し控えたいと思っています。
いずれにしても、我が国の台湾に対する基本的立場というものは、1972年の日中共同声明を踏まえて、非政府間の実務関係として維持していくというものです。
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